素晴らしきワインへの旅 - Voyage au vin merveilleux

素晴らしいワインとの出会いは、私たちの人生のなかでひとつの宝とも思える至福の時間を約束します。 このブログは、これらのワインの探求と出会いの記録です。

ワインテイスティングについて ワイン専門平野弥ワイン教室を振り返って(2)

前回からのつづきー(かつての平野弥ワイン教室の生徒さんであったMさんからの疑問について)

ブルゴーニュの村の個性をどのようにとらえるのかという問題に関して、以前に私が教えていた<北と南の酸味の違い>というテーゼを適用した説明とは、今日、大きく内容が異なってしまっていいました。

では、今日、どのようにブルゴーニュの村の個性、さらには畑の個性をどのようにとらえたらよいでしょうか?
この問題を解く鍵は、ワインテスティングにおける「ミネラル」という言葉をどのように解釈し理解するのかということ。そして、ブルゴーニュテロワールに関して、とくに畑の土壌、土質の形成過程に関して見ていかなければなりません。
しかし、このように書いてしまうと、前述のMさんにとっては、いきなり飛躍したと感じるかもしれません。
そこで、この問題に行く前に、ワイン専門平野弥で行われてきたワイン教室において、過去、どのような問題が追求されてきたのかを見ていきたいと思います。

初期の段階(初級レベル)では、国の違い、葡萄品種の違い、ランクの違いをブラインド(目隠し)・テイスティングで判別が付けられることが目的でした。
そして、次の段階で、ワインテイスティングにおいて味覚を表現する際に使う言葉*1の定義を行うことを目的としました。この時期のテーマは、フランス、ボルドー地方のメッドク地域の村の個性をブラインド(目隠し)・テイスティングで判別することでした。

*1:例えば、「骨格」「ボディー」「スタイル」「気品」などのワインテイスティングで使われる言葉を、味覚の要素、酸味、甘味、渋味から定義すること